「開業する!」と決めたら、最初に考えないといけない事があります。
それはお店のコンセプトを決めるという事です!!
「コンセプトって何?」と思われるお客様もいると思います。
コンセプトとは、お店のテーマのことです。お店を説明する際に「こんな飲食店です」と表すものを指します。
今回の記事を読む事で下記の情報が簡単に得る事ができます。
コンセプトを決める理由と決め方
自店のテーマと方向性が決めれる
コンセプトを決める理由
飲食店の売上を向上させるためには、そのお店が持つ独自の「コンセプト」をあらかじめ設定しておくことが重要です。
コンセプトを決めておくと事でお店の強みを生かしたメニューの開発や店づくりができるようになり、従業員のオペレーションも明確になり教育しやすくなります。
また、お客様に「どういうお店なのか?」が分かりやすく伝わるため、お店を利用してくれる理由が明確になります。
それでは飲食店でコンセプトを設定するメリットやコンセプトの重要性、コンセプトの決め方について解説します。自店のコンセプトを設定するのに是非お役立てください。
コンセプトとは、お店のテーマのことです。お店を説明する際に「こんな飲食店です」と表すものを指します。
ライバル店と差別化でき、お客さんが自店を利用する理由になる
明確なコンセプトがあると、競合店と差別化ができ、数あるお店の中から自店舗が選ばれやすくなります。
近年コロナウイルスの影響で衛星面を強く意識されているお客様も増えているのでそちらも取り入れて考えると繁盛店への近道になると思います。
衛生面のルールが気になるお客様は厚生労働省のホームページを参考にしてください。
メリット
飲食店経営者は、開業時に際にさまざまな意思決定をしなければなりません。
料理、提供方法、接客、メニュー、立地、外装、内装など、いざ店作りをやりだすと多くの事をきめないといけない事に気が付くでしょう!
コンセプトがあれば「コンセプトに合っているかどうか」が判断基準になるため、スピーディーに意思決定ができます。
例えば「ご飯が食べたくなる」がコンセプトのラーメン屋があったとします。コンセプトが明確であれば、以下のように店づくりの決断がしやすくなります。
- ご飯と良く合うラーメンをつくる
- ご飯がすすむサービス品を用意する
- 内装を和食を提供する店に似せる
このように、内装に関わる大きなものから食器などの小物まで、全てをコンセプトにもとづいて決めることができます。コンセプトを軸にお店にかかわる意思決定をしていくと、お客さんにコンセプトが伝わりやすくなります。
そして従業員に共通認識を持ってもらうことも非常に重要です。その時もコンセプトを伝えておくとオペレーションやマニュアルも伝えやすくなります。
コンセプトの決め方
コンセプトを決める際には、まず「お客様に伝えたい事」を決めることが大切です。
「お客様に伝えたい事」とは、お店を開くにあたって「これだけは欠かせない」と自分が思っている理想のお店に必要な要素のことです。
軸がないと、コンセプトづくりでぶれが生じてしまいます。軸があることで、コンセプトを考える際に迷った時も、軸に立ち返って考えることができるのです。
軸の例としては、以下のものが挙げられます。
- ビジネス街にお店を出したい
- 30~40代が来店しやすいお店にしたい
- 1000円以内でお腹いっぱいになって欲しい
自分が思う「理想のお店に必要な要素」を書き出していき、最も重要だと思う要素を抽出してみましょう。シンプルなものであるほど、コンセプトは明確なものになります。
軸を元にお客さんが求めるお店を考える
決めた軸を元に、お客さんが来店したくなるようなお店にするにはどうすべきかを考えていきましょう。
イメージを具体化するのに役立つのが、ビジネスシーンでよく使われる「5W2H」という手法です。5W2Hとは「why」「who」「what」「where」「when」「how much」「how」の頭文字からとられたものです。
これら7つの要素をそれぞれ埋めていくことで、お店のイメージを具体化することができ、新しい発想にも結びつきやすくなります。
why (なぜ) | なぜお店を始めるのか? なぜそのメニューを打ち出したいのか? |
---|---|
who (誰に) | 年齢層は?性別は?職業は? |
what (何を) | メニュー、味、量、サービスの特徴は? |
where (どこで) | どんな場所か?何が近くにあるか? |
when (いつ) | 営業時間は?定休日は? |
how much (いくらで) | 商品の価格はいくらか?見合っているか? |
how (どのように) | どんなふうに提供するか、どんな空間で提供するか? |
7つの要素の中で特に重要な要素は「why(創業目的)」です。創業目的はお店の根幹となる重要な要素です。必ず最初に創業目的を決めて、それをベースに他の要素を埋めていくようにしましょう。
それでは、僕が働いていたラーメン店の例です。
【例】
why (なぜ) | 仕事を頑張る会社員に、みそ汁を連想させるほっこりとしたラーメンを提供したい |
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who (誰に) | ビジネス街で働く人 |
what (何を) | ご飯が食べたくなるラーメンを提供 毎日でも食べれるラーメン |
where (どこで) | オフィス街 |
when (いつ) | オフィス街で働く人のランチタイム(11:30〜15:00) |
how much (いくらで) | オフィス街の人たちは日々ランチを利用するため、ラーメン1杯の値段 |
how (どのように) | ラーメンご注文のお客様はご飯を無料でサービス |
変えたくない軸が「オフィス街に出店してランチを提供したい」の場合、軸をさらに深めた内容を「why(創業目的)」に盛り込みます。
次に「where(立地)」は「オフィス街」、「when(営業時間)」は「オフィス街で働く人のランチタイム」と埋められます。
「why」をもとに「who(ターゲット)」や「what(商品/メニュー)」の要素を埋めていきます。この時点でまだ埋まっていないのは「how much(価格)」と「how(サービス)」の要素です。
これまでに出た要素を元にイメージすると、オフィス街で働く人がお昼にやってくるお店が思い浮かびます。ターゲットとなるお客さんの気持ちになって考えてみると「価格は安い方が良い」「お腹いっぱいになりたい」という欲求があることに気づきます。そこで価格は安く(how much)して、ランチタイムはご飯を無料で提供(how)すると考えることができます。
このように、あなたがお客様に伝えたい事をはめ込んでいきましょう!!
まとめ
飲食店経営にとってコンセプトは軸になります。コンセプトがあることで、お客さんはお店の特徴をとらえやすくなり、言葉にして人に伝えやすくなるため、口コミで集客が増えるメリットを得られます。
内装や立地など、創業時に決めなければいけない要素も、コンセプトにもとづいて判断すれば早く意思決定できるでしょう。
もしコンセプトがなければ、数あるお店の中で差別化できず、お客さんに選ばれにくくなり、客足は遠のいてしまいます。また、経営も意思決定に迷いが生じ繁盛店を目指すのであれば、コンセプトづくりは欠かせないのです。
一方で、コンセプトをつくる過程でやりたいサービスやメニューのアイデアが頭に浮かび過ぎて、誰に向けて何を販売したかったのか、見失ってしまうことがあります。
そんな状況を防ぐため、コンセプトづくりを始める前にはまず「変えたくない軸」を見つけておくことが重要です。軸がなければ、コンセプトは途中でぶれてしまい、結果、統一感のない店舗になってしまうでしょう。しかし、変えたくない軸を見つけておけば、コンセプトづくりでどんなに迷っても、原点に立ち返って考え直せます。
コンセプトを決めれば、お客さんが店舗を利用する理由が明確になり、店内のオペレーションの方向性もまとまります。ぜひコンセプトを考えてみてください。